この数年で「女性の性の解放」は目覚ましい勢いで進み、また、セックスの常識やタブーはがらりと変化を遂げました。(本書226Pの”あとがき”より)
なんともインパクトが強い書籍であるが、本書のこの引用部分に代表されるように、最近はセックスについて公に語ることの”ダブー感”が薄れてきたように感じている。代表的なweb媒体でいえばAMであったりgirls channelであったり。いわゆる男性向けの成人誌ならまだしも、女性向けの、しかもだれでもアクセス可能な媒体でこれをテーマに様々な情報を提供していくというのは、一昔前ではありえなかったように感じるのである。本当に、こういった”性”をテーマにしたものがものすごく増えた。ananのSEX特集もしかり。ここに関してはそこまで歴史を知らないので断言できないが。
このように性をオープンに語られる場所が増え、言ってしまえば”政治”や”スポーツ”のような情報のジャンルに”恋愛”や”セックス”というものが公になったように思える昨今である。草食系男子という言葉が流行して久しいが、それによって男女の付き合いを億劫に思う人が増え、全体的に恋愛に消極的になったことや晩婚化の流れが少子化を加速されると危惧した上の人達の力が働いているのだろうか、なんても考えてしまう。
個人的にはこのタブー視されているテーマを持って世の中に風穴を開けたのは宗美玄さんの”女医が教える本当に気持ちのいいセックス”
だと思う。確かこれを読んだのは5年前だった。そう考えるとけっこう時間は経っているな、なんとも思う。
では本題に入るが、まず自分がこの本を手にしたのは別のものを探していた中で、amazonに推薦されたから。その別のものとは、これです。
近いうちにここで紹介できればと思っております。文学部育ちで経済学的視点を持って物事を見ることができない自分にはちょっと読み進めるのに時間がかかるというか。
この表紙の絵とストレートなタイトルに惹かれて購入してしまったわけだが、それなりに読みやすく、興味深い。ただ、後半の方になるにつれて前述した宗美玄さんの本のようなテイストになってきて、そこは”何か聞いたことあるな”という感じで流し読み。つまり、あまり頭に入っていない。それよりも印象的だったのは女性がどういう男子に魅力を感じるか、どういう男性に恋愛感情や性的関心が湧くか、どういった振る舞いを見ているか、何がOKサインなのか、というこの本の主題である行為に及ぶまでの段階について語られている部分。このあたりが最も興味深く、納得した。納得したというのは、自分自身が男女比率2:8の中で大学生活を過ごし、必然的に多くなる女子との交流の中で聞き得た情報と合致したということ。
そういう意味では、実用的なのかも?と思う次第。かつ、意外とこの本は女子が読んでみたほうが面白いかもしれないな、と。
著者の大泉さんは他にも”もっとモテたいあなたに”という本を出しているのだが、本書を読んで響いた部分を考えると、もしかしたらこっちのほうが自分としては楽しめるかもしれない。
なので、こちらも読んでみようと思う。
久々の書評は前回紹介したものと全くテイストが異なるものとなりましたが、ジャンルに囚われず色々なものを発信していければと思っております。
では、今日はこんなところです。
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