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湘南への思い、川崎への思い

サッカー

 忘れもしない2012年の2月25日。1本の電話によって自分はサッカー界への大きな一歩を踏み出した。
 
 それまで色々と種は撒いてきたのだけど、その電話を機に自分はエル・ゴラッソの湘南ベルマーレ担当となり、初めてJリーグクラブの取材現場へ足を踏み入れる資格を手にした。それまで画面越しに見ていた選手を取材することになって感じた不思議な感覚は覚えているし、練習場で初めて取材した選手は未だに忘れない。その人物は今やU-22代表のキャプテンを務める遠藤航。あのときはまだ20歳。

反町監督はじめ多くの選手が去り、クラブの存続も危ぶまれた湘南だったのだが、曺監督の元で若返りを測ったチームは下馬評を覆す快進撃を見せて、最終節で町田に勝利しJ1昇格を決めた。そして2013年、昇格しながらも若いチームにとって初めてのJ1の壁は厚く、1年での降格を余儀なくされた。

そんな悔しい経験を経て、2014年に自分は川崎F担当になった。筑波大学のサッカーを見て大学サッカーにのめり込んだ自分にとって、そのきっかけを作ってくれた風間監督率いる川崎フロンターレというクラブを取材できることに何か強い縁を感じたのも、最近のことなので良く覚えている。小学校のときには良く応援に行った。監督が川崎サポだったのだ。今、コーチをしている鬼木さんのサインは多分、実家にある。

大学時代にずっと追っていた谷口彰悟のプロ1年目と自分の川崎担当1年目が重なって、麻生で彼と顔を合わせたときに「あっ!」と驚かれたことももう1年半前。今や彼もA代表の一員となったと思うと、感慨深い。

わずか3年間とちょっとにすぎないが、この2つのクラブを取材している中で色々と得るものもあればへこむこともあり、悔しいこともあった。多分悔しさを一番経験しているが。

明日の明治安田J1・第15節にて、川崎と湘南が対戦する。互いに強い思い入れがあるチームが当たるというのは、なんとも不思議だ。明朝のCL決勝なんて、どうでもいいくらいの感情になる。湘南を担当していたのはもう”過去”ということが、明日の試合で実感できるのではないかなんとも考える。と同時に、その過去から自分は成長したのだろうか、とも。

最初の電話の主、前の編集長さんに問いかけてみたい気もする。これを読んでいるのだろうか。

とにかく、自分を育てた2クラブの対戦は、とても楽しみである。

2012-02-28 22.30.35

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